だからオレは泌尿器科医でおしっことちんちんの医者なんだってば!(2)

生きる速さで書きなぐることができたらいいのだけど・・

#80 山下和美先生「ROCKS」に嗚咽する。

山下和美【短編集】 (モーニングKC)

透析学会から帰ってきて、腑抜けになって、

それで3つばかり勉強会に出て、またいろんなinspireを手に入れ、
だからといって日常がそう変わるわけでもなく、
巷数多にはホント毎日毎日、この松山の片田舎でも、あまねく数ほどの勉強会がひしめいている。
 
で、それらを制覇してほんとに得られるものなんてあるのだろうか、と、時々途方に暮れたりもする。
 
使ってこともない特殊な薬をひとりの患者さんのために使おうと思うのなら、それは大きな急性期の病院に紹介するほうが医療ってもんじゃないんだろうか。
医療は自己満足でもなければ政治でも経済でもない。
医療経済やらコストやら、今はエラそうな顔をして往来の真ん中を歩いている風情だが、あれは江戸っ子で言うと全然粋でもなんでもないんだよね。
粋じゃないこととか楽しくないものっていうのは、所詮長続きしないんだと思うよ。
 
そういえば、マツケンは元気かなあ。
 
彼の「平清盛」に出てた西行法師というヒトなんだけど、史実は置いといて「粋」を貫いた人だったようだ。
桜の下で死なむと思う・・とか、後出しジャンケンみたいにおれもどいつもこいつも、今の時代覚悟のない顔してるくせに覚悟あるような風を装って言うけど、
あの当時の深い吉野の山奥で、
ひとり庵に住んで、そんな歌詠むなんて常人には出きっこないよ。
 
おれだったら夜のしじまの静けさだけでビビってしまってションベンちびるのが関の山だな。
 
歳を取ると、ホント一日があっという間で、
したがって一週間があっという間で、
それでも積み残しがゴマンとあるのに日は暮れて日は昇り、一年が終わってゆく。
 
山下和美さんという漫画家の方がいる。
 
昔から彼女の書いたものはjustbeatだったけど、
昨日、また何回目かの「ROCKS」という短篇集を読んで、
またいつもとおんなじところで声を上げて泣いてしまいましたよ。
(家にはおれひとりしかいなかったので大丈夫でしたよ)
そんでもって「寿町美女御殿」全4冊もまた一気読みしたのだけど、どうしよう、みんなやばすぎるじゃないの。
 
尾崎豊という人の有名な歌に、
♬一体おれ何から卒業したというの~というような歌があるのだけれど、
実際長年生きてきてると、そりゃ卒業できないことどものほうが多くって、それでもやはり落とし前をつけよう(せめて自分なりには)と思って生きているっていうのがホントのとこですかね。
 
まあそんなこんなで日が暮れますよ。
 

寿町美女御殿 4 (クイーンズコミックス)