だからオレは泌尿器科医でおしっことちんちんの医者なんだってば!(2)

生きる速さで書きなぐることができたらいいのだけど・・

#163 正月休みの読書は夢枕獏先生の「混沌(カオス)の城」で決まり!

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1995年の夢枕獏「混沌(カオス)の城」、20年ぶりに再読しました。やっぱりすごいね、獏さん。でもきっとこれの続編が書かれる事はないだろうね。

なんと20年ぶりに、夢枕獏先生の「混沌(カオス)の城」を、この正月休みに読んだのだよ。

ホントは、「リスボンからの夜行列車」を、この休みの間にとっかかりだけでもつけようと思ったんだけど、なんせこちらさんは哲学小説と銘打たれてるだけあってね、ちょっと敷居が高くもあったわけで、天野喜孝さんの華麗な表紙見てると、本がオイラを呼んでるような気がしたんだ。

自分の記憶では、宮本武蔵織田信長など時系列を異にする剣士たちが入り乱れる話だったんだけど、全然違った^^;

ヒトの記憶なんてあてにならないもんだ。

壮大な「螺旋」をめぐる世界の根源の話に、伝奇小説、SF、エログロ、アクション、何でも混じっていつもの夢枕獏さんなんだけど、やはりto be continuedで終わってる。次回作のタイトルも決まっていて「混沌の帝国」という。しかし、混沌のコの字もないわけで、ファンとしては奇跡を待つしかないのだろう。

彼の場合、他にも未完の作品が果てしなくあるわけだけど、最近ではちゃんと完結してる「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」や、去年読んだ「宿神」もあるんだから、よしとしなきゃね。5冊組くらいの「大江戸恐竜伝」も読みたいなあ。

作者の解説によると、これは「螺旋」を巡るシリーズみたいなもので、「月に呼ばれて海より如来る」の三巻目的な性格を持っているそうな。「螺旋」といえば日本SF大賞を取った「上弦の月を食べる獅子」というとんでもない名作があり、あれも読み返したいなあ。

ほら止まらないぞ。

混沌の城(下) (光文社文庫)