だからオレは泌尿器科医でおしっことちんちんの医者なんだってば!(2)

生きる速さで書きなぐることができたらいいのだけど・・

#214 やっと週末

2015/05/29

また夜を通り越して朝が来た。

昨日は、ここいらでは有名な循環器開業医の先生の講演の座長をさせていただいた。

「かかりつけ医が知っておくべき心臓疾患」という演題。

なぜ泌尿器科の自分が座長するのかというと、そのへんはいろいろあるんだけど、すごく勉強になった。自分自身も泌尿器科ではあるが、透析患者さんと関わっているので、循環器疾患や、PAD(慢性動脈閉塞症)などの血管障害に関して色々頭をひねっているわけで、思いのほかストンと腑に落ちる部分が多かったのだ。そういえば若年者のEDだって血管内皮障害の表れと言っていいかもしらんし。

会の後、民家を改造した(華道の先生のご自宅兼教室に手を入れたと言われていた)という、とっても美味しい料理(器も素敵)とお酒の「草庵 田なか」さんで宴。堪能して満腹になってそのままタクシーで帰宅。

 

 

2015/05/30

外来忙しい。何が忙しいってしゃべるのが忙しい。初めて来ていただいた方に、あゝこの医者はこんなふうに考えて、こんな検査をして、こうゆう展開で次へ行こうとしてるんだなというふうなことを、初回に6割位はわかっていただきたい。ちょっと高望みかもしんないけどそれでもやっぱりわかってほしい。じゃないと続かない人だっているわけで、お医者は次に来ていただかないとそこで関係性というものはぷちんと切れてしまうのだからね。その辺が恋と違うところだよなあ。恋なら最初がうまくいかなくても、またこちらからアタックすることもできないわけではないけれど、来ない患者さんのことは脳裏から消えてゆくし来ないってことはもうそれまでなんだからねえ。断線みたいにそこでプチッと切れてしまうのだ。膀胱炎ならそりゃ薬出してまた来てもらうということでいいのだろうけど、慢性の疾患とか、子供のおねしょとかはとにかく最初が肝心だ。だから十二分に説明する。時間はかかる。待たされてるあとの患者さんは入ってきて文句を言われる。それでも時間を端折ってしまえば、そこでこぼれるものがぼろぼろあるんだ。そうしてもああしてもどうしてもなかなかうまくいかない時もあるんだよねえ。今日はなぜか新患の患者さんが7人もいた。それもあったのでなおさらだったのだ。終わらない。外来の定時が過ぎて、まだ8人くらいおられるよ。こっちは仕事だからいいけど待たされる方はたまらんよなあ。力を振り絞って、やっと乗り切った本日でした。それは決して昨日の酒のせいではないと思う。