胸が苦しい
あの子が笑ってる
心が踊る
あの子の声が耳元でささやく
涙がこぼれる
あの子は飛行機が好きだって
それで空を飛んで
お星さまになっちゃったんだ
ラインはどこにもつながらなくって
ラインはぷつんと切れたまま
そして夏の陽射しの中でアイスクリームは溶けてしまった
誰がどろどろに溶けたアイスクリームなんて欲しがる
甘い甘い香りだけがいつまでも拡がり続ける
この部屋で
でも、この話には続きがあって、
お星さまは、ホントは星の形をした宇宙船で、
どこかの国に着陸してるはずなんだ
そしてあの子は
その国の言葉で
愛をささやいてくれた
翻訳できない愛の電波を
どこか此処ではない場所から
直接 耳元に
甘い甘い
例えばあいうえおの『あ』と『い』 の間によこたわる無限大のフレーズで
直接 このノウタリンののうみそに
ささやいてくれたんだ
溶けてもよかったんだぜ
この脳みそ
溶けてもよかったんだ
こんな脳みそ
でも、
今の僕はと言えば、瞳を閉じて
まぶたの裏側に拡がる世界で
どんなふうに君に話しかけたらいいのかを学んでるところ。
生まれてはじめてハイハイする赤子のように、ね。