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だからオレは泌尿器科医でおしっことちんちんの医者なんだってば!(2)

生きる速さで書きなぐることができたらいいのだけど・・

#272 何年かに一度、佐藤正午中毒になるわけで、

時任三郎大竹しのぶが主演(といっていいのかよくわからない、なぜならどのヒトもその人生においては主演のような気もするので、この映画の登場人物すべてが主演のような気さえするのだ)の「永遠の1/2」(1987公開)を観た。
いわずとしれた佐藤正午さんのデビュー作の映画化である。
 
監督は脂に乗ってた頃の根岸吉太郎さんで、
今は亡き藤田敏八・川谷拓三さんも役者として出ているし、
チンピラ役で若き日のスキンヘッドではないギラギラした目の竹中直人も出てるし、
北の国から」のほたるちゃんこと中嶋朋子も女子高生役で出ている(駆け落ちしちゃうんだよなあこれが・・)。
 
で、内容があるようなないような、起承転結にとんだ昨今のストーリーと一線を画するのが、佐藤正午さんの小説であり、その空気を監督はうまく画面に定着させていると思う。
だから、たぶん今の時代感にはそぐわないのかもしれないなあと。
でも、実際の日常はみんなが思ってるほどドラマチックではなく、
淡々とセックスして、淡々と別れて、淡々と壊れてゆき、淡々とまたため息をついて生き始める・・そんなものに違いないと思う。今だってね。
だから、自分は時々、佐藤正午さんの小説をどうしようもなく欲するのだと思う。
なにがどうだというはっきりした答えがないままで生きていってもいいのだと、
でもそんな人生の中でも熟考してみるといろんなことが埋まっているのがわかるんだと、まあそんな感じでしょうかね。
なんというか、佐藤正午さんの良さを他人に解説するのは非常にむづかしい訳で、
多分彼の小説にすんなり入ってゆけるヒトにとっては、長編は極上の麻薬みたいなものだけど、入っていけないヒトにとっては苦痛にすぎないのかもしれないです。
 
1年前からずっと読みたいと思ってた上下2冊組の「鳩の撃退法」のお試し版を見つけた。
結構なヴォリュームでまるまる1章分くらいあったろうか。
それを伊丹空港からの飛行機の中で読み始めて、帰ってきて、
kindleで合本(って言っても電子書籍だから関係有るようでないんですけどね)で出ているのを見て、おもわずクリックしてしまったのが今回の始まりだ。
 
相方が紅白を見ている奥の部屋で、延々とその小説を読み続けたのがこの師走の事だった。
ついで「書くインタビュー」①②を読んで、
そこに載っていた作品が読めるというわけで、短編集「ダンスホール」を読んだ。
さらに、自宅からは「ビコーズ」と「永遠の1/2」の文庫本を、
今度読んだら多分3回目くらいになるだろう「放蕩記」の単行本もまた引っ張り出してきた。
その過程で、昔録画しておいた「永遠の1/2」の映画を観たのだった。
 
永遠が1/2なのか、永遠に1/2なのか、とにかく小説の方も何十年かぶりに読んでみようと思っています。