(観た翌日の今日描いた!)
念願の「The Shape of Water」(2017)を観ることができた。
このレトロ感とファンタジーの融合が素晴らしい。
私事だけど、ちょっと体調を壊してから、慎重に一歩ずつ歩んでいる。
そして、振り返りの期間なんだよとか自分に言い聞かせて、HDDレコーダーに溜め込んだ映画とかアニメを消化している。地道にかけた時間と手間しか、自分には還ってこないんだよ。
雨降る街が印象的だったあの映画の続編「ブレードランナー2049」(2017)も、かなりの期待を込めて再生してみたけど、あれは完全な失敗作だった。
あれならハリソン・フォードの出る意味などなかった。
冷酷に殺される、無意味に再生されたレプリカント・レイチェル(前作のヒロイン)も無意味だった。
でもこの映画は違った。
上品とも言えないセックスと、差別的な性嗜好やら、惜しげもなく流される血が、最後に水の中で「昇華」されていくシーンを、何も言えずに観客は見守るしかないのだ。
これはアリエルの物語ではないけど、やっぱり彼女にもオマージュが捧げられた映画なんだろう。
監督は半魚人(?)の鱗を、
葛飾北斎の「大きな鯉」の模様からとったのだそうだ。
あの映画の中にうごめく、江戸の世の中にチラチラ登場する生と性と死みたいなものの尾っぽを、俺たちはまだかろうじて共有することができることがちょっとうれしかったりもした。
だから「ゲゲゲの鬼太郎」が言ってるけど、見えてる世界だけが確かに全てじゃないんだろう。
久々にいい映画見たなあ。
「ラ・ラ・ランド」以来かなあ。
というわけで、みんなが褒めちぎる「ボヘミアン・ラプソディー」にはなかなか行けそうにない。