#158 心も体も温めてくれるちゃんぽん 宇和島「菊屋」
週末旅行で、松山→高知→四万十とめぐりました。
寒空の下、日の暮れる頃に、四万十からようやく宇和島に辿り着いた我々は結構疲弊しておりました。
旅行に出る前の日に、宇和島に住んだことのある彼女から、「「菊屋」のちゃんぽんおいしいよぉ」とメールで聞いており、
GoogleMapで探しました。
コインパーキングにクルマを停めて、店を探し当てると明かりはついていませんでしたが、営業は17:30からと書かれておりました。
店が開くまで待つしばらくの間、我々は、商店街のアーケード内を歩きましたが、人影もなく閑散とした街は、今の地方都市の実態を見事に映し出してました。
磁器の店に入ると、人懐こそうな店主が、自分が首からぶら下げたコンデジを褒めてくれました。
些細な会話だったですが、なんだか、嬉しくなりました。
そんなこんなで、店が開くとともに入店した我々ですが、まさに下町の食堂という感じの店でした。
すでに一組のお客さんがおり、その後も、家族やらカップルやらが続々と入ってこられました。
老舗(明治十年の創業とか・・)と聞いてましたが、商店街から少し外れて駐車場もないのに、これだけ流行っているのはやはり地域に密着してるんですよね。
いただいたのは、ちゃんぽん小(1玉)、ちゃんぽん中(1.5玉)でした。
スープがとっても美味しく、冷えきった心も体も芯から温まりました。
野菜も十分で、なんか典型的なちゃんぽんとは違ってエビとかも入ってないんですけど、とにかく優しい少し甘目の味つけなんですよね。
ほんと、ごちそうさまでした。
隣の方の食べてるカツ丼(小)370円も魅力的でしたけどね。
麺処だけあって、ラーメンもうどんも蕎麦もありますよ。
食べ物の紹介がほぼないですけど、料理って、食べた状況とともに思い返すのが、一番なんじゃないかなと思います。
あの夕暮れの知らない街、寂れた商店街、温かいちゃんぽん、曇るメガネ、鼻水、昔の食堂の佇まい、すべてがごちそうさまだったんです。ありがとうございます。機会があればまたぜひ伺わせてください。