#217 Gibson BluesKingがリペアから帰ってきましたよ。
外来は格闘技みたいなものかもしれない。
全エネルギーを使い果たした土曜の昼下がり、窓からは心地よい風が入ってくる。
誰もいない診察室。しかし頭は回らない。完全と言っていいほど回らない。右と左には積み残された仕事の山。回らないよ、やっぱり。これが酒を飲み始めると不思議なくらい元気になるからびっくりなんだな。今日も飲みに行くよ。
昨日、やっとギターが帰ってきた。
昨日も実にheavyな一日だった。
やっと仕事を終えた夜、雨の中をエミフルの「島村楽器」に急ぐ。
サドルもかっちりさせて、ナットもextralightの弦に合わせて溝を削ってもらった。弦高も多少下げたとのことだ。店で鳴らさせていただく。弦が新しいだけではなく、響きがいい。じゃらららーんっていうあのちょっと乾いたシャリシャリの金属音だ。ギターのある人生はいい、たとえ自分の稚拙な演奏でも。このギターだって、人生最後の贅沢だって買ったのは5年位前のことだ。それが今は色んなシーンで活躍してる。うれしいし、頼もしい相棒だ。ギブソンのBluesKingというやや小ぶりのギター。そいつがおれの相棒だ。こいつは、きっとまだまだおれを遠くまで連れてってくれるはずだ。そしてこのおれも、このギターにふさわしい人間になることを要求されている。