#240 京都の旅 その2 2015/08/08-9
ホテルの朝はおばんざいメニュー。
京都にはもともと「おばんざい」なんてコトバはなかったのだと、Dancyuに書いてあったんだけど、なんせ出汁たっぷりの卵とか、水菜とか、そんなのが自分のイメージでしょうか。このホテルのはあの神田川俊郎さん監修の朝メニューだそうです。普段食べないくせに、こういう時はつい欲張っちゃうのが日本人というか昭和人間の悲しいサガ、いっぱい食べましたよ。
さて、地下鉄にのって、鴨川を超えて、京阪電鉄で出町柳駅というところまで。そこからは叡山電鉄という3両編成のローカルな列車に乗って北へ北へと。
最終駅の鞍馬で降ります。とそこだけがプチ観光地で、巨大な天狗のお面のオブジェがお迎え。でも先を急ぐ我々は、通りすぎて鞍馬神社の入口に。
列車に乗る前に、日よけの帽子とか、アームガードとか、タオルとか、全部スーツケースに忘れてきたことに気づいたけど後の祭り、せめてもの日焼け止めクリームが救いだわな。炎天下で陽射しは強く、もはや腹ボテの自分はピンチモード。
仁王門をくぐると、あるはずのケーブルは運休休止とのこと。なんてこった。
意を決して歩き始めます。
途端に顔というか体中汗が吹き出て、息は上がり、視界はぼやけ、といった状態で、大杉を祭った由岐神社を過ぎて、九十九折参道を休み休み登ってゆく。
兄ちゃん足速いなあと初老の方に声かけられる。何年や?昭和35年です。そりゃ若いはずや。何年ですか?昭和20年。じゃあまだ70歳じゃないですか、もっとがんばらんとイカンですよ。はぁはぁ。ってな感じである。上から下ってくるヒトにおっちゃん、あとどの位としつこく聞いてる。まだまだですよぉと皆さん答えられる。そんなん聞いたらしんどいだけでしょ、おっちゃん。はぁはぁ。
・・・・・・・・・(しばらく沈黙)・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・ひたすら歩く。
やっと辿り着いた本殿金堂には、何やらパワースポットの印がある。
本殿金堂前の金剛床(こんごうしょう)の六芒星の中心は、京都最強の超パワースポットだそうな。ここに立って宇宙の声を聴き、ココロを浄化するのだ。なぁんも聴こえんよぉ。とほほ。
途中いろいろあったけど、相棒と地下の宝殿を巡る。
なんだか幻覚の中不思議な浮遊感覚で巡ると、入り口にたどり着いていたという不思議なトリップ感覚。暗闇から窓が切り取られ、見える外の暑い大気と緑が逆に幻覚にさえ思える。
京都に出かける週の頭からぎっくり腰になって、やっとそれが回復に向かう頃に、今度は首が回らなくなった。首の付根の筋肉がパンパンで痛くって痛くって、羽が生えてるとしたらその付け根をもがれかけてるそんな感じが、左手全体にある、でもしびれはない。それをだましだましで出かけてきたのだった。なんだろね?これって?かなり無理してる感じ。
霊宝殿で、義経の謎の展示を読んで、トイレをお借りして(あゝこの時点で体はビシャビシャドロドロの汗なのに下痢だもんなあ)、3Fのスペシャル展示室でなまの木彫毘沙門天・吉祥天・善膩師童子・大杉大権現などを拝顔。こんなん置いてあるんだったらもっと宣伝したほうがいいのではという迫力でした(撮影禁止)。
子供の時に英雄として聞いていた義経像は、戦争はたしかに上手く兄思いだったけど、政治家としては失格で後醍醐天皇の策略で操られただけのただのあんちゃんで、撃たれるべくして撃たれた(自害するのですが)という展開になってて、なんだかなあ、見るんじゃなかった感もありましたけど、それでも死んだ義経の魂はこの鞍馬山に帰ってきたんだそうで、この地では遮那王として生きてるんですうよね。
地蔵堂、背比べ石、木の根道を通って、義経堂の横の杉を見上げる。ここからは下っていって最後についたのが奥の院魔王殿。なんと650万年前に近世から地球の霊王として降臨してきた魔王が祀られてるんだそうな。その割にはなんの説明もなくただの休憩所みたいな社でしたけど。650万年前で、なんで金星なの?
そこからはずっと下って下って、貴船神社へむけておりる道なのでした。
この時点で、鞍馬駅に降り立ってから3時間位だったでしょうか。
さあ、貴船川床に向けてくだっていきますよ!