だからオレは泌尿器科医でおしっことちんちんの医者なんだってば!(2)

生きる速さで書きなぐることができたらいいのだけど・・

#427 ちっちゃな送別会と、「夜の雲」

 
当院に、卒業してから5年間勤めてくれた透析スタッフが、地元に帰る。今月いっぱいの勤務だ。
そちらでも臨床工学技士として働く予定だ。
なかなかできた若者で、ホントはずっといてほしいやつではあるのだが、なんせ本人の決めたことなので仕方ない。
新天地で、もっと成長してくれることだと思う。
同じ県内なので、また学会で会うこともあるだろう。だから寂しくないけど、ヤッパリ寂しい。
 
思えばいろんなスタッフがいろんなことで辞めてった。
人間関係がやっぱりメインなのはどこの職場でもおんなじだろうし、嫌なやめ方もたくさん見てきた。
自分に力がなかったケースもないとは言わない。
残り少ない人生、できれば好きな人とだけ付き合ってゆきたいがそうもいかない。
信じないだろうけど、我が子はみんな可愛いのだよ。
だけどやっぱり統べるものとしては「評価」しつつ接しなければならない。
経営とは一人で洞窟を穿つような作業だと思うときもある。
まあ誰も信じてくれんだろうけどね。
 
そんな彼と、昨日は飲んだ。
「笑楽」でうまいものを喰って(それにしてもでかいカキフライだった!)、よたよた喋って、
最後には、
探し当ててたどり着いたBar「宝樹」で、
こないだ飲んで帰ってからゲロ吐いた原因の一つとなった「栗のカクテル」をみんなで飲む。
やっぱり甘くってとてつもなく美味しいよ!
そしていつものように街角で手を振る。
 
光陰はほんとに矢の如しだ。
もう20年だよ。開業してから。
最初は独身で入ってきた男の子やら女の子やらが、結婚して子供うんで、女の子はまた職場復帰してくれたり、生まれた子供がもう大学生になるとか、そんな話を聞く。
びびるよね。
おれはその人達の少しは支えになってるのかな?
 
でもね、大杉漣さん、あんたは少し早すぎたよ。
TVドラマ「居酒屋ふじ」で、「陰毛占い」する大杉漣さん観たのが最後だった。
今から思えば、笑えて、そしてなんだか哀しいね。
大森南朋さんのうたう「夜の雲」のように、漣さんも、うっすらと夜の闇に紛れて流れていったと思うことにするけれど・・。