#430 アマンダいわく,at 2018/02/24,night.
言葉でしか人間はコミュニケーションがとれないものなんだろう。だからこうやって、くどいけど言葉にして表す。言葉にして残す。
自分だけにしかわからないタームでつぶやく人がいるけど(ツイートでもそれが目的の人はそれでいいんだと思う、でもこれはたぶん自分のための言葉でもあり、10年経ったら自分はもう今の自分じゃないはずだから)、自分は10年経って読み返しても、誰でもが文脈を見てわかるような言葉で、文章というものを記しておきたいと思うんだよ。
だから逆に、くどくどしい言葉の壁を軽々と超えて行ける人は、自分にとってはちょっと羨ましいと思うんだよ。
でも実際そんな人っているんだよね。ほんとおじさんはうらやましいわ。
その夜は男二人で飲んでいた。
7-8人で一杯になるカウンターも男だらけだった。
音楽の練習で結構やりきった我々は、言葉数も少なく、ジャブを放つようにお互いを探りながら、飲み始めていた。
酒は徐々に体に回り、そして休息のタイマーが鳴った。
そうそう、今年から、30分飲んで1時間ブレイクを入れることに決めたのだった。
どうしてそんなことするの?誰か聞かれた。
お酒をやめることはできない。それと同じに大事なことがいくつもいくつもある。それに均等に取りくむためには、二日酔い時間を減らす以外時間を捻出することはができないことが分かったんだ。お酒の絶対量を減らすためには途中でブレイクを入れる以外、愚かな俺では思いつかなかったんだ。1時間やめたあとはいつものように飲むのだから、それって意味があるのかどうか定かではないけど、でも1時間は休む。
閑話休題。
そして、カウンターの左端の男性が帰ってからしばらくたって、彼女が一人で入ってきて、僕たちの隣に腰掛けた。
いつのまにか(そう、ほんとにお酒呑みたちの時間はいつもいつの間にかなんだよね)、彼女はマシンガンのように喋り始め、僕らはいつしか彼女の虜になっていたんだ。
僕達は音楽という武器で、お互いのパッションを言葉にしたいと考えている。多分相棒もそうだろう。
相棒はトランペットで、自分はアルトサックスとバイオリンで。
ふたりは貪欲に、もっともっと幅も技術も増やしたいと思っている。
多分僕たちはもっともっと高みに行けるだろう。行けるはずだ。
酒の力を借りてハイになった我々は、そんな夢のような瞬間を共有しながら飲み続けるていたのだった。
話を端折ってしまうけど、そんな流れの中で彼女がこう言ったんだ。
「チャンスは人の形をしてやってくる」って。
思わず相棒に言ったね
「メモっとけメモっとけ」(自分もiPhoneのなかのEVERNOTEにつぶやきました^^;)
この酒場で大将と知り合って、
大将からの紹介で、彼(相棒)が自分がプレイしている音楽の場にやってきて、
そして二人で飲んで、二人で音楽をやることに決めた。
二人で練習して、重い楽器を下げてこの酒場にやってきて、
二人で飲み始めて、そして彼女がカウンターの隣に座った。
それがいつしか、偶然から偶然以上のものに変わっていく。
自分のまだ短い人生を振り返ってみると、ここ数年の間にそういった素敵な出会いがたくさんあるような気がする。
どうしてだろう?肩の力が抜けたせいなのかな?わかるわけないよね。
ただわかるのは人生の可能性を自分の手で有限にしてはいけないってことくらいかな。
どんな年になってもきっとあがき続ける限りは可能性は残されているんだと信じよう。
たとえ、巨人に食われて死ぬとしてもね。
はじまりは、やっぱり、人とこうやって言葉を交わすことが最初なんだ。
SNSやblogでの出会いもあるけど、
酒もあって、美味しい料理があって、この店と大将の醸し出す空気もあって、そして我々だってその場を構成している要素であり、夜の闇があり、そこでマジックが生まれることだってある。
朝の太陽の下でそれらが嘘じゃなかったかどうか決めるのはあとでもいいはずだ。
そう、まさにチャンスは人の形をしてやってきた。
いつだって、今だって。
そしていつものように彼女の絵を描かせてもらいました。
サンクス、アマンダ!サンキュー。
ぶち切れたような文章の終わりですけど、これでその夜の第1弾の話は終わりです。