だからオレは泌尿器科医でおしっことちんちんの医者なんだってば!(2)

生きる速さで書きなぐることができたらいいのだけど・・

#513 廃人日記② 松山→羽田 JALにて(2019/06/29 土曜日)

 
もう夕方だね。
ひがくれようとしてるね。 廃人日記をつけようかなと思ったんだよ。
やっと咳も減ってきて、声もちょっとずつ出るようになってきたよ。
長い長い風邪だよ。
 
そうだそうだあの日の JAL の機内の話を書こうかな。
 
自分たちのコンサートを終えて次の日(2019/06/29)、
朝、透析の回診を終えて自宅に帰り、慌てて透析学会の準備をして、11時55分の羽田行きの飛行機に乗ろうとしたのだった。
前便が飛ばなかったため、そちらのお客様を乗せるとのことで、なかなか機体は動こうとしない。
自分の隣の隣は 75ぐらいのばあちゃんだった(あとで自分で言っていたのでわかったけどちょうどそんな感じだった)。
3列つなぎのシートで、自分が一番通路寄り、真ん中には20代の若者が座っていた。
 
機体がなかなか飛ばないので、ばあちゃんはちょっとパニック状態に。
私は旭川にいる娘の所に初めて一人で行くのだ 、東京で乗り継ぎをしなければいけないのだがどうしたらいいのかわからないのだ、と、興奮気味に隣のあんちゃんに喋っている。
隣のあんちゃんいいやつで、おばあちゃんの話を丁寧に聞いている。
自分は喉から声も出ず、ほとんど声を発しないでその会話を聞いていただけだった。
(実際飲み物をもらう時発した声は首を絞められた雄鶏みたいだったよ^^;自分でも気持ち悪いくらいだから、他人はもっと気持ち悪いだろうな)
そのうち CA さんを呼んで、事情を説明して、
CA さん了解しましたということで、飛行機が着いたらすぐに案内してしかるべくしますということを言ってくれたのだけど、
ばあちゃんはなかなか 興奮したままで話は止まらない。
 
25分遅れで飛行機は何とか飛び立った。
 
この感じで行くと羽田から旭川行きの飛行機の発着の15分前に着くということがわかった。
15分あるからなんとかなるでしょうね良かったですね、と、しゃがれた声で隣の若者に話しかけた。
 
でもばあちゃんの興奮は止まらない。
フライト中に、そのうち自分の息子や娘の写真を見せたり、自分は松山で何をしているとかいろんな身の上話をし始める。
隣のあんちゃんもいいやつで、そのうちばあちゃんの年齢を聞いたり、自分の親の年の話をしたり、果ては手話を教えたりして、二人で仲良く手話をしたりしてるじゃないかい。すげえな。彼は出張で松山に来て帰る途中で、関東の出身だと言っていたな。
 
飛行機が羽田に着き、ばあちゃんをせかせる。
 
飛行機の出口からCA さんが案内してくれて、空港に入ったところにはボードを持った別の CA さんがばあちゃんを待ってくれていた。
これで安心だ。
自分は若者に、「ほんとにご苦労様でした。若いのにやりますねえ!」そう言って別れたのだった。
 
ね、いい話でしょ。
 
体と心はボロボロだったけど、それでもほんのちょっとだけ温まった心を抱えて、羽田空港の 通路をてこてこと 歩いて行くのでした。