その日は午後からアルバイトの先生が来てくださったので、14時過ぎに帰宅する。
こういった時間は魂が抜け殻なので、受動的に過ごすのがいいんじゃないのと心がつぶやく。
ジャックニコルソン主演の「最高の人生の見つけ方」(2008)という映画を観る。
前から観たかったんだけど、なかなか機会がなくやっと観ることができたのだ。
癌で幾ばくもない余命を宣告された老人二人が、金にあかせて好き勝手なことをするという、まあちょっといやらしい話ではある。
そんなみんなができるわけないじゃん!と言われたらそれまでだしね。
でも最後には結局二人とも死ぬんで、その辺は勘弁してやってみていただけたらと思うわけです。
(こんなふうに思うのはオレも随分歳取ったってことなのか?)
誰もが自分の好きなことをやれるわけじゃないからある種の夢物語なんだけどね。
原題は「バケットリスト(棺桶リスト)」というもので、
病床で、モーガン・フリーマン演じるカーターが、死ぬまでにしたいこと(棺桶に入るまでの)リストというの作っているところから来ている。
彼らは二人で、残された時間の中で、それらを一つ一つ実行していく。
まだまだ本当の人生ではなかったんかなあ、何十年も生きてきたのにね。
でも実際そうなんだと思うよ。
悔いだらけの人生だからこそ、悔いが残らないようにしたい。
だって、未来永劫に生きる人なんていやしない。
みんな等しく土の下に眠るんだからなあ。
スカイダイビングをしたり、うまいもの食ったり、素敵な姉ちゃんと付き合ったり、
でもそんな「形とか具体化できるもの」とかそんなことだけじゃないんだということは、観客も、演じている本人たちも重々承知なのだ。
それでも一つ一つ夢を具現化するのは素敵なことではあるよね。
失われたもの、
手に入れた手に入れたくても入れることのできなかったもの、
諦めてきたこと、
そういうもの補填していくことでしか、人生の中の欠けたピースは埋まらないんだと思う。
だから邦題は「最高の人生の見つけ方」でallrightだと思う。
悔いなく生きましょうね・・って思うだけじゃ駄目だ。
またまた自分に言い聞かせとります。
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