だからオレは泌尿器科医でおしっことちんちんの医者なんだってば!(2)

生きる速さで書きなぐることができたらいいのだけど・・

#574 夜尿症のWebセミナーを聴く。

なんとかギリギリ時間が取れたので、緊急企画という Web セミナーを視聴する。

 
順天堂大学小児科 准教授・西崎直人先生による「夜尿症診療、アナタのギモンにお答えします 〜ガイドラインには書いてないコト〜」(フェリング・ファーマ株式会社)という、臨床医心をくすぐるタイトルのものだった。
 
なかなか良い講演だった。
 
抗コリン剤単独の位置付けとか、昔から使っているトフラニールの現在の位置づけについて再確認した。
 
また ミニリンメルトの飲み方についても、口の中での崩壊による吸収と胃での吸収という二層性があるので、それにを考えての投薬時間の調整が必要だという話はちょっと目からウロコでした。
両親には対して、240マイクロ(120から開始して2w程度で効果弱い場合は増量するという感じ。うちもそんな感じでやってます)というのは決して多い量ではなく、240の方が朝まで尿浸透圧を引っ張ることができるんだよ、というのを言ってあげるのも重要だ、ということに関しても再確認しました。
 
さて、1st choiceのアラーム療法だけど、
どうしても自費(患者さんに買っていただくことになる)なので、うちの診療所では「アラーム療法」を積極的に勧めてない。
ゆえに、まあ実経験もほとんどなく、それで余計に押しが弱くなるというのが今抱えている悩みである(ずっと悩みかな?)。
アラーム療法については数ヶ月続けないといかんので、やはり根気がいる作業だし、それには子どもと親の労力とモチベーションの維持も必要だし、医療者のアシストも必要だし、なかなか 難しいところである。
 
西崎先生も言われたけど
、小児の夜尿症の根幹に便秘が結構潜んでいることは実は有名な話で、
自分も経験はあるんだけど、便秘については子供はこちらから執拗に聞かないと喋らないし 、
こちらからも言われないのならそう心配ないだろうとなって、そう詳しく聞いてないので、ますます心してきかないけませんね、特に女の子かな、と反省猿モードでした。
 
今後ますますこういった Web セミナーが増えるんだろうけど、
やはりこちらのモチベーションとか、そのためにさく時間とか、集中力とか、いろんなものを考えると、
レトロな考えかもしれないけど、やはり現場でその時間はその講演のためだけにとる、そして講演が終わった後でディスカッションしたり、酒飲みながら意見交換をするとかいう事の方が頭の中には残るんだよなぁ。
これって昭和世代なのかなあ、などと思う今日この頃でした。
 
フェリング・ファーマーのサイト