だからオレは泌尿器科医でおしっことちんちんの医者なんだってば!(2)

生きる速さで書きなぐることができたらいいのだけど・・

#650 外来診療も色々あるけど、患者さんと接するその瞬間は短くって意思の疎通がうまく行かないときも多々あるけど、その方と真摯に向かい合ってるつもりではある。

Close-up on Asuka

関係ないけどエヴァも終わりましたね。感慨深いです。
 
外来診療で薬を出さないと言う選択肢はなかなか難しい。
足がむくむので何とかしてほしいと言うおばあさんに、
いろいろ原因とか解決法についてお教えして、生活習慣でまずは対処しましょうと3回位繰り返して、やっぱり薬が欲しいと言われる。
まぁよくある話である。
じゃあなんのために来たんだみたいな流れになる。
話が振り出しに戻るわけですよね。
そして、私は家が遠いのでめったに来られへんからたくさん欲しいと続く。
まぁ大抵の人は言うんだけど(今日も待ち時間が長いこんなのではたまらんから出せるだけ出してくれと別の方に言われたけど、実際Web予約時間とそんな5分以内の狂いでやれることなんて医療の現場ではないんだと思う。でも患者さんが怒る気持ちはわかりますけどね)、
歳とってる人は利尿剤とか飲むとろくな事は無いので必要最低限で良くなったら即座に止めるような感じの、そういう薬ですよ。
よよよよよぉ!
そう言って、私は内科でも同じようなことを言ったけど心配できてみたのだ、内科の先生はじゃあ薬でも飲んでみますかと言って出してくれたのだと、内科で処方されている薬を見せていただくと、案の定利尿剤が入っているじゃない。
自分はこれと同じようなお薬の軽いのを出そうと思っていたので、他の先生がすでに出してくださっているのなら、
それも必要最低限で飲んで良くなったら止めるようなことにしなければいけないですよ。
それとあなたは血圧が高いので辛いものが好きと言われてましたけどそれは絶対にやめてくださいと何遍も念を押すのだが、
相手が耳が遠いわけで、
ただでさえでかい俺の声はどんどんどんどん大きくなってゆく。
あああああああ!
先生がこれだけ熱弁奮って言ってくれるんだから、やってみますと、おばあさん重い腰上げてくださる。
肩の力が抜けて、でも次が待ってる。
 
診察室での中の会話なのに、
後で来た患者さんに先生のご苦労がよくわかりました、
私も高齢者ですけどまだ先があるので自分のことのようにして聞いてましたよ、と、
ダダ漏れの現状を教えてくださる。
彼女は、医者のほうの味方なのか、患者の方の味方なのか、どちらなのか結局はわからなかったけど、
まぁなんとなく、
患者さんのおばあさんが大変困っていると言う状況も納得していただけて、
それに対していたずらに処方をするだけではなく納得していただいた上で帰っていただかなくてはならないという医師の努力に対しても納得していただけたようで、声を荒らげた甲斐があったかなと思ったり、
いやぁー、
おれの外来はやっぱりプライバシーなくてほんとに悪いよねーと反省したり、そういう日でしたよ。
疲れとります。