#658 生きるにも、死ぬにもいい日。
2022/06/12 14:19
国民は、かつての対戦のとき、大本営発表のニュースを信じた。
神風は吹き、玉砕の名で死は美化された。
しかしながら、戦争が終わったという陛下の声は、8月15日にはどうもきっちりと流れたというではないか。
きっちり流れなかった南の島では、ジャングルや洞窟にこもり、ゲリラ戦を戦後も続けた兵士たちが居た。
歴史とは愚かさの繰り返しでしかないのかもしれない。
後でみて間違いだったとしても、権力者は「そのときの真実」を信じ込ませようと時にする。
真夏日。
シャッターで木陰を作ってもらった若いカップルが楽しそうに店の方と話している。
涼しい風が遠くない海を伝って吹いてくる。
我々4人もなごんだ酔っぱらいのままで椅子に座って杯を傾けている。
いい午後だ。
きっと、死ぬにも生きるにも。