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だからオレは泌尿器科医でおしっことちんちんの医者なんだってば!(2)

生きる速さで書きなぐることができたらいいのだけど・・

#358 2017/01/07-08 ②岡山県・作東美術館で「ペイネ」をみつける。

新聞で見たのだった。
 
現代美術館が町立であるのだと。そこでは体験型でアートに触れることができるのだという。
立体的に作られた竜安寺の石庭。庭に巨大なオブジェが生えている。ひさしと音響の空間は、奈義町中秋の名月の午後10時を向いて建造されているという。
こんなよだれものの空間が、あるというのだ。いわばなんにもない場所に。
その場所は、岡山の北部で、美術館の名は「奈義町現代美術館」という。
 
今回の旅はそこにゆくという望みから始まった。
それだけから膨らんでいった。
 
そこに辿り着く前に、作東町の美術館に立ち寄ることにしたのだった。
 
ペイネの絵(リトグラフ中心)が常時60点ほど展示されているという「作東美術館」に、雨の中たどり着いた。
美術館らしい建物なんてない。
庁舎の一部、図書館の2Fにその美術館はあった。
失礼だけど、なんでこんな田舎にという感じだけど、ロビーにはロダンの彫刻も普通に鎮座している。
 
絵を見てまわっていて、
90すぎまで愛をモチーフに描き続けたこの画家が愛おしくってたまらなくなった。
絵があるから、もしかしてそれだけの長寿を生き得たのではないかと、確信もなく思った。
いやこれだけの絵を描くというか、愛のモチーフを想起できる感性と頭脳があったから、生きたのだ。
それはシャガールをも想起させた。
だから、酔っ払って描くおれの絵も捨てたもんじゃないかもね、とも。
 
絵を見て、なんだか懐かしい気持ちになった。
 
そして、ある絵の前で止まって、はたと思い出したのだった。
そうだ、この絵は、薬局のN先生が、記念でうちの病院にくださったあの絵だよ!
海の上のボートの上で恋人たちは見つめ合い、水の中に映し出された自分たちを見ている。
「恋の湖」というリトグラフだ。
その絵はうちの病院の受付の壁に飾られている。
 
「 私たちほど愛し合っているカップルはいないわね 」
「 そうかな、見てごらん、水の中を… 」

 

こんなにもおれの身近で、ペイネの恋人たちは愛を囁いていたのだ。
 
愛はここにある、きみはどこにもいけない
これは玉置浩二さんの歌だけど、ね。そんな感じ。
 
 

http://atelier-de-paris.jp/pic-labo/peynet_L112.jpg