だからオレは泌尿器科医でおしっことちんちんの医者なんだってば!(2)

生きる速さで書きなぐることができたらいいのだけど・・

#448 Maybe

 
肥大する自我。
欲望はとめどなく、
あるいは泉のように湧き出るのか、
あるいは下痢便のように滴るのみか。
 
良くも悪くも、正義も悪もない。
ただ混沌あるのみ。
 
誰もとめるものなどいない。
口を開けたら貪り喰らい、ブヒブヒと鼻を鳴らして飲んで、酔って濁った眼で他人を見下す。
おれの場所もお前の場所もとっくにないのに、まだ居座っている。
いや、目があいたまま気絶してるだけのことか。
 
足るを知れ。
足らぬを悔いるな。
おのれの寸法を把握せよ。
 
小人が巨人の服を着て歩いている。
あの娘は一生懸命つま先立ちで未来を見ようとしたよ。
でもあの娘はそのままの姿勢で、天に登ってったよ。
誰も彼女をとめることはできなかった。
 
それなのに、
中身のない陰茎に、血液以外のなにを入れて、
お前は欲望以外のなにをこの期に及んで膨らませようとしている。
 
自分のメロディを歌えよ。
はずれても稚拙でもいい。
自分のメロディしか、血にも肉にもかわってくれないんだから
 
等価交換で十分だ。
あの錬金術師も言ってたろ。
何かを失わないと何かを得ることはできないんだって。
誰も右の手を落として差し出せなんて言ってはないよ。
お前は鉛で金を釣ろうとしているんだよ。
 
鯛釣り船に帆かけてシュララララ
泥の船は溶けかけて
たぬきの背中は行灯の油で燃えている
 
足るを知れ。
足らぬを悔いるな。
おのれの寸法を把握せよ。
 
きみと風になれたら
きみと水滴になれたら
きみと宇宙(そら)になれたら
 
そんな夢を見たんだ。