#689 under the open sky
頭上には空が広がっているだろう。
空は広く、その上には星もはためいているだろう。
さあて、そこからズドンと急降下だ。
鳥の目で急降下。
空の下には、有刺鉄線が張られ、戦車がこちらに砲塔を向けている。
喰うために今日も働く。
マスクの下で泣き、マスクの下で笑う。
いつか死ぬことはわかっていても、それはいつかの話で、さあ今からあんたは死んじゃうんだよと言われるとそれはもうションベンちびるよな。
遠い世界の話だと思ったら、誰かが後ろから肩をたたいているよ。
上があるから下がある、正があるから邪がある。
そんなかんたんなことじゃない。
わかってるよ。わかってるはずなのに。
Baby きみの笑顔が見たい。
Baby きみのその手に触れたい。
なにかとつながっていたいそれだけのことかもしれない。
この素晴らしき世界に。
【追記】
西川美和監督の「すばらしき世界」をみた。
主役の、役所広司が、普通の感じから切れるところまでの振幅が凄すぎてびっくり。
彼は、日本人なのに日本人じゃない感じだ。
あの人を映画の中心に据えたところで、この映画は形を持ち、逆に形を限定してしまった感じではある。
でも彼なしではあの映画は成り立たないだろう。
最後はきれいすぎるかもしれないけど、あれはきっとホントの話なんじゃないかな?
自分にとっては、西川美和監督のこの作品のほうが、「ドライブ・マイ・カー」より腑に落ちたかもしれないな。