#150 ギターの弦を久々に張り替える。
自分のアコギはギブソンの『ブルースキング』というものだ。
ちょっと小ぶりのギターなんだけど、 これも死ぬまでの1本ということで、 清水の舞台から飛び降りるつもりで数年前に購入した。
(でもそれから何年かして、今度は50歳からの奮発とか言って、 サックスも買ったんだよな^^;)
でもいずれにせよ、まだ弾きこなしてるなんて言い難いレベルだ。
それでも最近バンド活動の真似事なんぞをさせて頂いているので、 ずいぶん鳴らしている。
自宅ではunpluggedだけど、 スタジオではpluggedでも鳴らしており、 内臓のピックアップも役に立ってるというもんだ。
そのギターに、
以前は、多分Martinの弦を張ったと思うのだが、
今回は鳴りがいいというダダリオのextra lightを張ってみた。
Phosphor Bronze EJ15というセットを選ぶ。島村楽器で購入。928円。
購入するときに、売り場の女の子に、「風邪はもう治ったんですか?」と聞かれ、「 98%」と答える。
生きてるのか死んでるのかよくわからん世の中で、90%以上 機能してりゃそれはもうバッチリってことでしょ。
まあそれとええ歳なんで、100%の朝なんてないのが現実なんよね。
そんな世の中で、どんどんあっちに向いて行進しているオレなのであるが、
情けなさそうに見えても、 いなくっちゃならないジョニー大倉さんも死んじゃったよなあ。
あの、川島透監督の「ち・ん・ぴ・ら」(1984)(原作・「 竜二」の金子正次)での情けなさっぽさ、良かったよなあ。
しばらくこの音で行ってみる。
よくわからないが、弦もコーティングしてあるので長持ちだし、 音のトーンも引っ張れるそうだ。
ついでに思い出したので、書きとめておく。
昔々、四国とか岡山を拠点に活動していたフォークシンガーの「ふくやまゆきお」さんという方がいた。
高校生のころは、彼の素朴な歌が大好きだったけど、彼は、数枚のLPを発表して消えていった。
こちらに来てから知ったのだけど、三津浜のあたりに住んでいたらしい。
自分のことを「四国のジュリー」とかいって、1枚目のLPは「今治公会堂」の実況中継(!?)だった。
彼の歌に「6つの弦(いと)が教えてくれた」という歌があって、
そのアルペジオの曲は今でも好きだ。
ふるさとを離れてもこの弦があればふるさとの歌を歌うこともできる
細い細い6つの弦(いと)が僕に生きること教えてくれた・・
というような内容の歌だ。
他愛もない素直な歌詞と言ってしまえばそれまでだが、
この歌を聴くと自分は高校生の頃のあの焦燥感を少しだけ反芻することができる。
そしてその頃の自分から見て、信頼しうる大人に、今の自分がなれているのかと問うてみることだってできる。
だから、何処に離れていても、今では、SNSで近所の人達みたいだけど、時にはひとりで、ふくやまゆきおさんの歌声に耳を傾けることも必要なんだろう。