だからオレは泌尿器科医でおしっことちんちんの医者なんだってば!(2)

生きる速さで書きなぐることができたらいいのだけど・・

#549 「破れたハートを売り物に」というオムニバス映画

破れたハートを売り物に

甲斐よしひろproduce(?)のオムニバス映画「破れたハートを売り物に」を観る。
なんだか、通好みの話ばかりだったけど、それはつまり萬人受けする感じではないということだ。
でもそれは制作側も承知の感じなんだろうねえ。
でも、甲斐バンドの楽曲のファンが、このドラマたちをjustfitとは、・・語らないだろうなあ。
 
それはまあいい。
 
「父と息子」という、「安奈」の話が一番受けそうだったね。
 
意を決して結婚の挨拶(*2)に行ったのに、彼女は仕事で呼び出されてしまう。
頑固オヤジっぽい一人暮らしの父(船越英一郎)と、
二人っきりの空間に置き去りにされてしまった娘の婚約者(大森南朋)が、
酒のんだり趣味だというフィルムカメラ眺めたりして、徐々に心の距離を縮めてゆく。
最後に、そんで、寡黙な父親を演じる船越さんが、カセットテレコを急に持ちだしてこたつにドンと置く。
スイッチを押す。
流れて出すのは、回転ムラのある甲斐バンドの「安奈」だ。
二人はやがて あんなぁ♪と合唱を始める。
帰ってきた娘の「あんな」ちゃんが戸口に立って二人を眺めている。
肩を組んで叫び続ける二人の男たち。
好きな娘の名前を叫んでどうしていかんだ!
好きな女の名前を叫ぶのがなんでだめなんだよぉ!(*1)
そんなドラマだ。
いいでしょ。
甲斐バンド」の楽曲をモチーフに5人の映画監督が手がけた短編で収録したオムニバス。
三島有紀子監督の「オヤジファイト」、榊英雄監督の「父と息子」、長澤雅彦監督の「この柔らかい世界」、橋本一監督の「熱海少年探偵団」、青山真治監督の「ヤキマ・カナットによろしく」の5作品で構成される。
2015年製作/日本
 
*1そんでこの情熱を忘れないようにと歌詞を書こうと思ったくらいなのでありますよ。
*2うちにも一人娘がいらっしゃるのですが、彼女が出てゆくときは、果たしてオレはどういうリアクション取るんだろうかなあ。
その他人の男と友だちになれるんだろうか?