だからオレは泌尿器科医でおしっことちんちんの医者なんだってば!(2)

生きる速さで書きなぐることができたらいいのだけど・・

#633 2021/03/23 脳みそが回転を止めた午後に

金玉をガンでふたつとも抜いた患者さんがいう。
いよいよおちんちんが縮こまってわしはしょんべんの時もなかなか苦労しとんよ。
それは金玉抜いてない自分も一緒ですよ、
そう言おうと思って、
こういう時にこの発言はどうなのかなとちょっと考えている間に時間が過ぎて、流れちゃったわけです。
 
最近、時としてそういうことがあるのは、なんだか頭の回転が鈍ってきているのか、良識という足枷に近寄りすぎているのか、どっちなんだろう。
 
昨日は状態の悪い患者さんの説明をした。
これも毎回思うことだけど、病気を治すってどういうことなんだろうね。
先生のおかげですと言われるたびに、それは薬とあなた自身のおかげですよと答えている。
そうするとまた、いやいや先生の見立てですとか言ってくださって、ますます言葉に詰まる。
 
外来で、いろいろ高脂血症とか高血圧のことを説明して、先生はどうなんて言われて、
ううう、恥ずかしい限りですけど、自分はどっちも薬を飲んでいますよとカミングアウトして、へぇーと妙に感心された。
 
人間だもの、と、相田みつを先生みたいに言ってみる。
 
しらけた風が舞っている。
 
考えもまとまらずにこうやって喋っているけど、ときには永遠と垂れ流しで喋っていたいことだってあるんだよ。
ヒトに言われても言わなくても喋っておきたいことが、どんどんどんどん心のなかに蓄積してゆく。
どこかでぶちまけたい、ぶちまけたい。でも楽になることなんてないことも知ってる。知ってる。
 
これまた昔の事だけど、酔っ払っているときにiPhoneの録音機能がずっとつきっぱなしになっていたわけです。
神戸の素敵なBarだったかな。
「風」の「22歳の別れ」が入ってる円盤をかけてもらった店だ。
それを何ヶ月か経って発見して、たまたま聞く機会があって聞いてたら、ほんとに同じことを3回も4回も言ってたよ。
みんなも、何度もおんなじこと聴いてるはずなのに、そのたびに驚きのリアクション返してくれてたね。
優しいね。
 
そんなわけで今日の午前外来は何とか終えました。