#653 久々の小説 「白鯨」夢枕獏 をkindleで読む。
ほんとに小説を読むのは久々だなあ。
何かにとりつかれた男たちが、たぎる思いを抱えたまま疾走して、夢破れても生きていくというそういう前向きの話だ。
終わることのない話を、よくぞ1冊にまとめたものだと感心させられる。
毎日でもないけど、2章ずつくらい読み勧めて、やっと読了した。
そうだよねえ、昔は、紙の本とか漫画とかLPしかなかったけど、今はサブスクやら電子書籍だからなあ。
紙の本を眺める手にとって置いて眺めるという充足感もだからこのところすっかりない。
kindleさんに依存している。
前にも書いたけど、村上春樹さんの「グレート・ギャッツビー」特装版も本棚に鎮座して、結局読み進められなかった。
「白鯨」といえば偉大な古典だと思うけど、これまた岩波文庫でも2−3冊のシリーズで、そんな超大作をいまさら読む気もない。
なので貘さんのを読み終えたあと、漫画版で「白鯨」を読んだ。これもkindle unlimittedだ。
引用をー
クイークェグが、イシュメールと万次郎の前で言ったのは、
「人は、誰でも、いつ、どこで死ぬかというのは決まっているものなのだ」 ということであった。
「おそれようとも、おそれなくとも、その時は必ずその人におとずれる。だから、人の役目というのは、運命のその日まで、己れのままに生きるということなのだ」
(夢枕獏「白鯨」より)
そうだ、行きつく先は決まっているのだから、何も恐れることはない。ただ悔いなく生きることだ。
矢沢永吉さんが言うように、
「オレはいいけど、矢沢はどう思うかな」と、まあそういうことなんだろうね。
自分に恥じぬ人生を、残りはだいぶ少なくなってるかもだけど、矢沢にもOKっていってもらえるようにね。