#250 遠藤ミチロウLive at BAR SOHO!
RO KU DE NA SHI 遠藤ミチロウ生誕祭 「Roll Over 60th」 ~還暦なんかブッとばせ!~ [DVD]
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9月13日の日曜の夜、たまたま見つけた「遠藤ミチロウ」さんのLIVEにゆく。
BarSOHOという老舗で限定30名と書かれていて電話したのだった(たしかにそのくらいの人数でした)。
遠藤ミチロウさんといえば、知る人ぞ知る、パンクバンド「スターリン」の首謀者で、豚の生首投げたり、唾吐きかけたり、観客の女の子とFUCKしたりと、とんでもないイメージばかりが先行していたが、実は非常にレベルの高い詩を書く、ドアーズとか友川かずきさんとかを敬愛する方だった。
何十年も前のこと、自分が学生のこと、松山市にあったディスコ「カルフォルニア・シティ」で、その何期か目のスターリンのライブがあって出かけたのだった。
その時のドラマーがあの中村達也さんで、彼は確か女物のパンティをかぶってドラムを叩くという、なんだか非常に近寄りがたい、狂気を体現したようなバンドだった。
昔のblogを引用するとこんな感じだ。
自分が行ったのは、2期目くらいの『スターリン』の時で、『カルフォルニア・シティ』というディスコが会場だった。客はミチロウを殴り、ミチロウは唾を吐いて殴り返して応酬した。もちろん自分の身を守るために僕もミチロウを叩いた。でも、ギグが終わって、帰る段になってみるとあれあれというほど客は少なく、あの熱狂と汗と濃密な空気はなんだったんだという感じだった。夜はディスコ開業なので、早い時間にギグは終わったのだと思う。通りに出ると途端に興奮がしぼんでゆくのがわかった。やっぱりこの街にはパンクは似合わない。電信柱にションベンひっかけて、BOROの『大阪で生まれた女』をショーケンみたいに唄う方がよっぽど似合っていたのだ。爆裂都市は白日夢のごとく、そして僕のチンチンも急速に萎んでいった。
遠藤ミチロウさんは福島出身で、「FUKUSHIMA」というアルバムを最近リリースした。
ライブに行く前に調べてわかったのだが、膠原病で50日間入院していたのだという。その入院先の看護婦さんの息子さんが熱心なスターリンファンで恐縮したのだというような話や、病み上がりでまだ立っては歌えないんですよという話もされていた。それでもギター一本での福島弁のシャウト(「オデッセイ・2014・SEX・福島」)は、残念ながら内容は愛媛ではほとんど理解されなかったが(この歌西に来ればくるほど理解度落ちるんですと言われてた)、魂の叫びは十二分に伝わったのだった。
原発の跡の廃墟の町を歌った「NAMIE」では、リアルな情景が浮かび上がったし、「カノン」は相変わらず鳥肌モノだった。
この歌に救われたという、友川かずきさんの「ワルツ」、生きても生きてもワルツ・死んでも死んでもワルツ・出会いも出会いもワルツ・別れも別れもワルツ・・
会場となったSOHOの雰囲気もなかなかで、ミチロウが出てくる前に流れたのはなんとドアーズで、酔っ払った自分は隣のあんちゃんに「いやぁジム・モリソンのライブも見てみたいですよねえ」なんて語りかけているのだった。
その遠藤ミチロウ氏が、11月に民謡のCDと、ドアーズをやってるバンドのCDと、2枚をリリースするのだという。興味深い話だ。それでの「STOP JAP音頭」、結局リズム変わったらパンクも受け入れられるんですよね、民謡のリズムにしたらね、ははは、だって。
ライブの興奮で1人で盛り上がってどうしようかなと思って、そういえが行きがけに灯りついとったよなと出かけた焼き鳥「たつ川」さんで、また昔のバンドの話で盛り上がりまくり。だってどんととか、ローザ・ルクセンブルグとか、どんとの奥さんの小嶋さちほさんとか、ルースターズの花田さんとか、大将はそういえばアンジーの水戸華之介さんに似てますよねえ、とか、そんなネタがバンバン飛び交うんだもんなあ。楽しい楽しい。
久しぶりに「Doors」の音楽が聴きたくなった夜でした。ほんと音楽はいい。遠藤ミチロウさん、病気は大変でしょうが、少しでも長く歌い続けてください。
これまた引用を。